家族信託・民事信託

  

当事務所の代表司法書士は、一般社団法人家族信託普及協会が主催する家族信託専門士に認定されています。「信託法」「成年後見制度」「民法(遺言や遺留分等)」「不動産登記」等の専門知識を駆使した相続や資産管理のアドバイスが可能です。

 

  

 

◆なぜ今家族信託か

テレビやネットで取り上げられることが多くなった家族信託。

なぜ、今、家族信託が注目を浴びているのでしょうか。

 

そのきっかけの一つは2007年の改正信託法の施行です。この法律の施行により、民事信託の制度がより利用しやすいものになりました。

また、今の超高齢化社会において、相続や財産管理について頭を悩ませる人々が増加し、時代のニーズにマッチしたことによると考えられます。

 

現在の日本は、65歳以上の高齢者が人口の21%を超える、超高齢化社会です。

そしてそれに伴い認知症患者も増加し、内閣府のデータによると、2025年には5人に一人が認知症になると見込まれています。

認知症の増加は、相続や財産管理を難しくします。

認知症が誰もが発症する恐れをもっていますから、早めの対策がのぞましく、家族信託を利用することによってその対策をとることができます。

 

家族信託は現代の日本社会の現状に見合った制度といえるでしょう。

 

 

◆家族信託とは

家族信託(民事信託)とは、老後や相続に備えて、信頼できる家族に財産管理を託すことです。

親が元気なうちから子に財産を任せる仕組みを作ります。将来、親自身が自分で財産を管理することが難しくなっても困らないようにあらかじめ備えておくことができます。

実際に、祖父母や親が認知症になり、預金がおろせなかったり不動産を売ることが出来なくなりして困っている家族がたくさんいます。

家族信託を利用することにより、財産の凍結を防ぎ、子が親のために財産を有効活用し、相続までの一連の流れをつくることができます。

家族信託は、成年後見と違い、財産管理・処分など積極かつ柔軟な財産管理ができるので、資産の組み替えや運用なども可能となります。

  

  

◆家族信託の基礎知識

では、具体的に「家族信託」とはどのようなものか、専門用語を用いて少し説明します。
最も基本的な「家族信託」には登場人物が3人出てきます。

①委託者・・現在財産をもっており財産の管理や処分を任せる主体となる人。(高齢の祖父母、親など)

②受託者・・委託者が信じて託す相手であり実際に財産の管理処分を担う人。(子供など)

③受益者・・信託財産から経済的な利益(家賃収入など)をもらう人。信託財産の実質的なオーナー。

これを踏まえると、「信託とは、財産を持っている人(委託者)が遺言や信託契約(信託行為)などによって、信頼できる個人や法人(受託者)に対して、不動産・現金等の財産(信託財産)を託し、一定の目的(信託目的)に沿って、受託者が受益者のためにその財産を管理・処分する法律関係」であると言えます。

家族信託は「契約」なので、契約当事者となる親と子が契約の目的・効果を理解している必要があります。つまり、老親の認知症が進んでいるともはや手遅れですので注意が必要です。

 

   

◆信託の種類

◎  信託契約
財産を持つ者が、信頼できる相手と、特定の目的のために財産の管理や処分等を任せる内容の契約を「信託契約」と呼びます。親が委託者、子が受託者として、子に財産を託すというのが最も典型的な家族信託契約の形です。信託契約で老親の存命中に管理を託した財産については、そのまま相続発生後の承継者を指定できるので、改めて遺言書を作成しないケースが多いです。


◎  遺言信託
「遺言書の中で信託の仕組みを設定するもの」を遺言信託といいます。通常の遺言では、どの財産を誰に渡すかを指定するというイメージですが、遺言信託はその渡した財産を管理する仕組みまで含めて後世に残すというイメージです。あくまで遺言であるため、本人が死亡するまで効力は生じません。

 

 

◆成年後見制度と家族信託

成年後見制度は、認知症等の病気や事故、障害などで判断能力が十分でない「本人」のために、親族後見人や司法書士・弁護士等の専門職後見人が、本人に代わって財産管理や契約行為などを行う制度です。本人が元気なうちから後見人を自分の意思で依頼しておく「任意後見制度」と、家庭裁判所が家族の意向や関係性を踏まえ後見人を選任する「法定後見制度」があります。

後見は、実際に財産の管理を行うのは、「後見開始」の審判がされた後になります。また、あくまで「本人のために」ということですから、本人にとってメリットのない行為や、本人の財産を減らす可能性のある行為は基本的には認められません。後見人ができないものとして、例えば相続税対策があげられます。また、空き家となった自宅を売却することも、本人にとってメリットがあるのかないのかが判断基準になるため、出来る場合と出来ない場合があります。

つまり、後見制度と家族信託の違いとして、成年後見制度は、本人の判断能力が低下した後から始まり、本人が死亡したら終了するのに対し、家族信託は本人が元気なうちに財産管理について希望をしっかりと託しておく(信託契約を交わす)ことにより始まり、場合によっては本人が死亡したあとも数世代にわたって長期に財産管理を託すことができるということがあげられます。また、家族信託は家族間の信頼が基礎になるため、本人にメリットがあるかどうかの判断基準ではなくて、一族が望む財産の承継や相続税対策を踏まえた柔軟な財産管理が可能となります。

  

  

◆こんなお困りごとはありませんか


□アパートを所有しているが、認知症が心配

所有者が意思能力をなくすと、「大規模修繕」や「建て替え」、「売却」といった判断を必要とする行為はできなくなります。元気なうちに家族信託を設定することで、意思能力を無くした際にアパートの管理を家族に託すことができます。


□一族の資産の流出を回避したい


例えば、一緒に暮らしている長男夫婦に子供がいない場合で、自分が亡くなった後、長男夫婦に先祖代々から続く現在の土地で引き続き暮らしてもらい、息子夫婦が亡くなった後は孫(次男の息子)に承継させたい等の希望がある場合、受益者連続信託を利用することを推奨します。


□障害を持つ子のために資産を残したい

例えば、お子様が重度の障害を抱えている場合、ご両親が亡くなった後に、信頼のできる親族にしっかりとお子様の面倒を見てくれることを託したい、などのご希望を、家族信託を利用することで実現させることが可能です。

  

  

◆家族信託の活用事例

・生前の財産管理(高齢の地主の認知症対策)

Xさん・・地主85歳

Aさん・・長男
Bさん・・次男
Cさん・・長女

Xさんは遊休資産の有効活用、相続税評価減の施策の実行や将来の納税資金の確保について計画・実行することになりました。全ての計画が実行できるまでに数年以上の期間を要するため、Xさんはまだまだ元気ですが、途中でXさんの判断能力が低下し、計画が頓挫してしまうリスクを回避するために、信託契約を結びます。

XさんとAさんで信託契約公正証書を作成します。受託者をA、委託者をX、信託財産はXの所有する不動産です。

Xが亡くなった時点で信託を終了させ、信託の残余財産の帰属先を長男AとAの子(Xさんの孫)に指定します。

これにより、信託財産となった不動産の名義は、X→Aに変わりますが、委託者=受益者なので、贈与税や不動産取得税は発生しません。また、信託契約を結んだことで、Aによる財産管理が開始しXはさまざまな面倒な手続きに関わらずにすみます。

・福祉型信託(親亡き後に障害のある子の生活を保障したい)

Xさん・・・Aの母親

Aさん・・・長女
Bさん・・・長男(障害あり) 
Cさん・・・次男

夫を亡くしたXさんは、障害をもつ長男Bと2人で暮らしています。長男Bは自活する能力がなく、Xさんは自分の死後の長男Bの生活を心配しています。次男Cは海外に住んでいてほとんど音信不通なので、近所に住む長女Aさんに自分の死後の財産を残す代わりに長男Bの生活の面倒をお願いしたいと考えています。

母親であるXさんは、長女Aと信託契約を交わし、自宅不動産と長男Bの生活のための財産の管理を長女Aに託します。そして長男Bが死亡し信託契約が終了するときに、残余財産を長女Aに帰属させるようにします。

これで長女Aは、Xさんの死後は長男Bのために不動産や財産の管理を行い、長男Bの死後は残った財産を受けることになります。

 

 

   

  

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